歯科矯正をすると決めた中で、避けて通れなかったのが、抜歯です。
いざ抜歯をしみてると、ついにやってしまったという気持ちと、今後も後悔しないのかどうかの気持ちがせめぎ合います。
歯科矯正での抜歯の流れをご紹介します。
口ゴボについてはこちら の記事もご覧ください。
リンガルアーチ装着
抜歯をする前にまず、リンガルアーチをします。
リンガルアーチとは、バンド(リング)とワイヤー(針金)で出来ています。歯にボンドのようなもので固定するので、自分で取り外しはできません。
私の場合これをする意味は、抜歯により歯が動き始めるので、右と左に前から6番目の歯にそれぞれまたがるようにこれを固定して、奥側に歯が動かないようにする目的です。
上顎下顎両方につけることもあるようですが、私の場合は上顎のみです。
歯の表側にワイヤーをしてからも、これはこのまま付けているようです。
使用の注意点
★ 初めて装置をつけると、翌日くらいからものを食べると歯が痛くて、食べれません。「柔らかい食べ物をゆっくり食べるように」とのことです。
★ 舌が装置にふれる位置にあるので、話しがしにくく、また食べ物が食べにくいです。2,3日で慣れるということですが、つけて2,3週間たってもまだしゃべりづらいし、食べづらいです。
★ 固い食べ物(お煎餅、りんごの丸かじり等)、ねばねばするもの(キャラメル、お餅)は装置が壊れる原因になるので避けるようにとのことです。
とにかく痛い
この装置が付いたあとは、食べ物をかもうとしてもとにかく痛くて、食べれません。ゼリーやおかゆのようなのもで、喉に流し込むような食べ方しかできません。
話しにくいのも2,3日では慣れなくて、どうしても舌足らずのような話し方になります。
1週間くらいで食べ物はなんとなく食べれるようになりましたが、それでもものを噛むのに違和感があり痛みがあります。
体重が落ちて痩せるかもしれない、と思うくらい食べれなくて、間食もしなくなりました。何か食べたあとは歯磨きをするように言われているので、水やお茶などの飲み物ばかり飲むようになっています。
抜歯をする
健康な歯を抜くというのには、抵抗があります。
非抜歯矯正を希望する人の気持ちがよくわかります。出来れば歯は抜きたくない、マウスピース矯正で、キレイラインやOh my teeth で矯正が出来る人が羨ましい気持ちです。
インビザラインでは抜歯矯正もありうるという話ですから、全顎矯正では抜歯も仕方ないのかもしれません。
どの歯を抜くのか
親知らずがまだ生えていたら多分それも抜くことになっていて、合計8本抜くのでしょうが、既に親知らずは抜いているので、今回抜くのは4本です。
親知らずがない状態で、歯は28本あります。そこから4本抜くと合計で24本です。少なくなるな、という印象です。
厚生労働省が唱える「8020運動」というのがあります。80歳で歯が20本以上残っていることを目標にする運動のことです。それを思うと24本になってしまうのは不安ですが、80歳で20本歯が残っているひとは、歯並びがよく、噛み合わせがしっかりしている人とのことです。
それを思うとこれからの歯のためにも、今歯並びを改善しておくほうがよいという結論になります。
通常、第一小臼歯2本を抜きますので、左も横も前から4番目の歯を抜くのが多いようです。上下とも抜くと合計4本抜歯です。
私の場合、お医者さんの提案で左側の上下は5番、右側の上下は4番を抜くことになりました。
その理由は、左側の5番は、上下とも治療をしていて銀歯になっている箇所があるからです。左上の5番は特にほぼ銀歯がかぶさっています。そのため、銀歯のない4番はそのままに5番を抜くことになりました。
5番を抜くと前歯の移動距離が長くなるので、半年程度矯正期間が長くなるそうなのですが、少しでも健康な歯を残すためにやむを得ません。
まず左側の2本の抜歯
所要時間:約1時間
かかる費用:1本あたり5,500円
抜く本数:一度に左側の上下2本、残りの右側上下2本は後日
自分で決めたこととはいえ、抜くまでが一番悩みました。
2本抜いてしまえばもう後戻りはできません。抜く前ならまだ抜歯矯正を止めて、非抜歯矯正にすることはできます。抜いたことでどんな影響が出てくるかは誰にもわからないので、後悔することもありえます。
抜歯を考えている方、ほんとによく考えることをお勧めします。
少しでも後悔しないように、、、。
矯正する先生は矯正専門の先生なので、抜歯は担当せず、抜歯のプロのような先生が決まった日にくるのでその日にあわせて病院にいき抜いてもらいました。
歯を抜くのにかかる時間は、その人の歯によります。
私の場合、左上の歯を抜くのに15分程度かかり、先生も苦心していましたし私も長時間耐えた気持ちです。それでもまだましなほうで、「抜くのに汗だくになることもあります」と先生が言っていました。銀のかかった部分をはずし、最後はペンチで引っこ抜きます。
とにかく、怖いです。
下の歯は3分くらいであっさり抜けました。抜いた歯は希望すれば持ち帰ることができました。
抜歯後の痛みなど
一度に歯を何本抜くかは、病院によるようで、一気に4本抜いた、という人もいるようです。
2本抜いた私には、一度に4本抜くのはとても無理だと感じました。
あと2本抜くのは2週間後です。
歯を抜いたあとは、家に帰っても出血が続いていました。この場合は、ガーゼを出血部分にあて、ぎゅっと噛むように、と言われていたので、いただいたガーゼで血が止まるのを待ちます。出血をとめる働きのある紅茶か緑茶のパックを噛むのもおすすめだそうです。
感染予防で、”ネオステリングリーンうがい液”をもらったので、案内通りに希釈してうがいします。
痛み止めとしてロキソニン、抗生物質ももらいましたので、指示通りに服用します。
麻酔がきれた後に猛烈な痛みが襲ってきます。ロキソニンを飲んで痛みは和らいできましたが、その後発熱したようで、ぞくぞくしてきました。
やはり歯を抜くのは体にダメージがあります。仕事帰りに抜歯をして、翌日仕事があるというのも大変です。
仕事をしながら抜歯矯正をするのはつらいですが、働く人達はどのようにこれを切り抜けるのでしょうか、、、。
体も辛いですが、気持ち的にも落ち込み、早く時間が過ぎてほしいという気持ちのみです。
まとめ
私が歯列矯正をしようと思い病院を探し始めてから抜歯までかかった時間は、もう半年以上、矯正自体にかかる時間が2年半程度とすると、3年はかかる計算です。(この後に保定期間が24か月以上)
これから5年間も矯正に時間もお金も費やすかと思うと、相当ハードルは高いです。
もっと早いうちにやっておけばよかった、いや今が一番若いんだ、いっそやらなかったほうが、、、と、思考はぐるぐると回ります。
終わったあとに、やっぱり矯正してよかった!という気持ちになれることを願いつつ、抜歯矯正を考えている方に少しでもこの体験が参考になると幸いです。
ワイヤー矯正かマウスピース矯正か悩まれる方、こちらの記事もどうぞ。
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